タッチ式画面

タッチ式画面

障害者や高齢者を含むあらゆる人が容易に使えるようにするために,かなり普及してきたタッチ式画面を使って設計することが極めて重要である.

拡大文字

文字拡大機能を求める顧客には画面上の文字の大きさを増大させることができる.この機能はメニューからの選択も可能だが, 利用者カードにこの要望事項を記憶させておくことが望ましい.

タッチ式画面を用いるシステムでは, 画面の右下隅に2秒以上触れることで画面上の文字を拡大せよという指示を伝えることがおそらく可能であろう. 大きな文字を小さな画面に表示することは難しい.

使い易さ

高齢者や手が震える人達のために,キー領域はできるだけ大きくし, 入力に関係しない領域を間に挟んで各キーを分離しなければならない. タッチする領域と文字, 背景色相互のコントラストは強くしなければならない.

(アイコンなどの) 図形記号には文字情報を付加しなければならない.

〔中央欄上図中の単語〕 ■ 音声出力

〔中央欄下図中の単語〕  給付金について
             ■ 住宅手当
             ■ 失業手当
             ■ 障害手当

                   拡大表示 ■

画面のこの隅の部分にタッチすると, 文字が拡大表示されます.

音声出力

全盲の利用者のために, 画面の特定の隅の部分に2秒以上指を触れたままにしておくか,あるいは, そこをトントンと2回叩くことによって音声出力機能を起動するという機能を定義することができる. 別の方法として, このような要望事項を利用者カードに記憶させておくこともできよう.

システムの起動

タッチ式画面は, 指先で触れる時あるいは離す時のどちらでも起動できる. 後者を用いるシステムでは, 利用者が画面上で指を動かすと, その時, 触れている領域に書かれている文章を音声出力することが技術的に可能である. その場合には,指先を有効領域から離すだけでシステムが起動される.

プライバシィ

カード保有者の個人的機密情報はいかなる人にも見せてはならないが, プライバシィを守るための表示内容濾過機構(原文はfilters)は, しばしば, 表示品質を損なう. 利用者は大きな文字での情報表示を要望するかもしれないが, プライバシィ問題にも気付いてもらわなければならない.





Kenji Horiuchi