端末機の所在表示とアクセス

端末機の所在表示とアクセス

ショッピングセンタや駐車場, 駅, バスセンタのような場所で情報案内機や現金取扱機の所在を探すのは一苦労であるが,全盲あるいは弱視の人達は特に大変である.

端末機周辺には障害者や高齢者がもっと容易に使えるように設計すべきものが沢山ある.

例えば, 端末機の操作盤の下に空間があれば車椅子のフットレストが入れられるし,操作盤の近くに窪みを付けておけば,端末機使用中に杖を立てかけるのに役立つ.

また,端末機周辺の通路から邪魔物を取り除き,凸凹を無くすることの励行も重要である.

所在案内標識

端末機の所在場所を示す標識は,弱視者のために大きく,かつ, はっきり目立つもの(できれば暗い背景に白または黄色の文字が望ましい)にして, 照明(できれば内側からの照明が望ましい)を施さなければならない.

〔図中の文字〕サービス端末機/情報案内機/切符販売機/現金取扱機
照明

落とし物を容易に見つけられるようにするため,背景照明は床面で50ルックス以上の明るさにすることが推奨されている.端末機の操作領域の照明は 200ルックス以上の明るさにしなければならない. 照明は直接あるいは画面から反射して利用者の目に入り, 眩しさの原因になるようなものであってはならない.

順番待ちの列(訳注:原文はQueuing )

順番待ちの列ができそうな場所では,床材や歩道の色を変化させるなどの通行を妨げない方法で並び方を指示するよう配慮しなければならない.こうしたシステムは,利用者のプライバシィを守り安全性を確保するものでなければならない.

可能であれば, 駐車場から端末機まで車椅子で移動できる連続した邪魔物のない通りやすい通路を確保しなければならない.

床表面は端末機の操作盤と平行する方向では水平でなければならない.段差を解消するための勾配は1/20(訳注:tanΘ=0.05)を超えてはならない.

音による所在案内

不慣れな場所にいる盲人が端末機を見つけることは困難であるが, 2,3m離れたところから操作すると端末機が音響信号を発して所在を知らせる非接触式スマートカードを携行して貰う方法なら可能かもしれない.

端末機の前面, 半径1.5mの領域に邪魔物を置いてはならない. また,ごみ箱などの道路設置物で通行を妨げてはならない.





Kenji Horiuchi