貨幣やカード、領収書の取り出し

貨幣,カードおよび領収書の取り出し

手が充分動かない人や弱視者は端末機からの取り出しに大変苦労する. 取出口を明確に表示し, かつ, 車椅子使用者の手が届く範囲に配置しておかないと, しばしば, 取り出しに多大の時間を要することになる.

安全確保

多くの高齢者にとって, 現金自動支払機の安全性は重大な関心事であるだけでなく, しばしば, その不安さがそうした端末機を使いたがらない理由になる. それゆえに, 利用者がより安全だと感じるような改良手段は何でも歓迎される.(例, 周囲を明るくすること).

〔左欄図中の文章〕 この線のうしろでお待ちください.

貨幣の取り出し

利用者が端末機から取り出す現金, 領収書あるいはその他の文書などを, 取出口から3cm以上突き出すようにしなければならない.

手が充分動かない人は, しばしば, 通常の操作許容時間内に, 端末機からカードを取り出し, それから現金を取り出すことが困難である. 全ての人について操作許容時間を延長すると, 保安上の危険が増大する.しかし, 基準値より長い操作許容時間を望むかどうかを利用者に決めさせ, かつ, この要望事項を各自のカードに記憶させることは可能であろう.

〔中央欄図中の文字〕¥5,000 五千円

カードの取り出し

多くの関節炎患者は,カードを機械から掴んで引き出すことが困難であるが, 特に, 腕を水平に伸ばすことが難しい. カードは取出口から2cm以上突き出すようにしなければならない. 利用者がカードを端末機から取り出す際に要する力をカードが読取機から落ちないように支えておく力と同等にすることが推奨されている.

〔右欄図中の文字〕  カード

          領収書と貨幣





Kenji Horiuchi